花は野にあるように
牛丼のふたと、4つに別れてる卵の殻を僕に手渡しながらリョクは僕に作業の説明をしてくれる。


「膜………って、この薄いの?」


「あ、そうそう。
そのスキンみたいな奴。
ゆで卵食う時にめんどくさいトコだよな。
ソレだよ。
なるべく大きくはがしてくれると嬉しい。」


リョクの指示に僕は頷いて、早速取りかかる。


始めはちょっと難しかったけど、バームクーヘンをはがしながら食べた事のある僕は、コツを思い出すとそこそこのサイズの大きさの膜を取り出すことが出来た。


「で………きたよ?」


集中する為に止めていた息を吐きながら僕は顔を上げる。
< 1,041 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop