愛してる。
「………でも、
あたし、産みたい……」
「……どうして」
「だって、生きてるんだよ。
あたしの中で………。
殺すなんてできないし、したくない
あたし1人でも、育てたい」
お姉ちゃんに伝えたように言った
「………そんな簡単なことじゃないの
殺したくないのはわかるわよ、
でも産まれてきた子どもを本当に愛せる?
育てられるの?
飽きたら捨てるなんてできないのよ?
その子も゙命゙なんだから」
お母さんの言葉が胸に突き刺さった
愛せる?
誰の子かもわからない子を。
好きでもない人の子を。
あたしみたいな子どもに
育てられるの?
「もし、紗月にそれだけの覚悟があるんだったらお母さんは協力するわ。
子育ても、お金のことも。
……お父さんにも話しとくわね。」
そう言って部屋から立ち去った