海の恋人 ~人魚姫×最強総長~ 【上完】
「あっ、ごめんなさい・・・。そりゃ驚きますよね。本当は陸になんか絶対来ちゃダメなんだけど・・・とっても悲しい泣き声が聞こえたからつい・・・・」
俺は驚きすぎて声が出なかった。
でもなぜか再び、涙が頬を流れていた。
そんな泣き虫な俺をその人魚の女の子は静かに抱き締めてくれた。
「泣かないで?貴方は一人じゃないんですよ?私がここにいますよ?」
女の子は俺の頭を撫でてくれた。
「ありがとう・・・・。俺に気付いてくれて、ありがとう・・・・。」
俺は静かに呟くように言って次は嬉しい涙を流していた。
「ふふっ・・・また涙が出てきてますよ。でも今度の涙は暖かいー」
俺も女の子の綺麗な笑顔を見て2年ぶりだろうか、一緒につられて笑った。