王龍×姫龍
過去と夢と
夢を見た。

誰かが、泣いている私の手をひいて歩いてる。

嗚呼、またあの夢か。そう思った。けど違った。
私の手をひいていた人は

―――スッ…いきなり消えた。
かわりに手が生暖かい液体のようなものに覆われた気がしてふと、自分の手を見た。

『ひぃっ…!』

真っ赤な血が私の手を染めていた。手だけではなく足や服にも血がついていた。

誰の、血?


< 43 / 74 >

この作品をシェア

pagetop