KGR!!
いつも通り授業をこなし、いつも通り放課後はやってきた。
よし、逃げよう。
僕はカバンに荷物を詰め、いつも通り誰にも挨拶なんてすることなく颯爽と教室を出た。
あの小屋はきっと見つかる。
かといって帰ろうとすれば校門で見つかる。
しばらく校内で時間を稼いでから出るか…。
いろいろ推測した末、
結局僕が選んだのは屋上。
いつもは鍵がかかっている。
だから誰も入れない。
僕以外は。
なんで僕は入れるのか?
…それは秘密。
カバンを放り出して、寝転がる。
日差しが気持ちいい。
でも少し眩しいかな、と僕は目を閉じた。
――少し寝ていこうかな。
バンッ
「湊〜迎えにきたぜ!!」
「!?」
なんで見つかったんだよ!?
なんで入ってこれたんだ!?
「はい、行くよ〜♪」
「なん、何でここに…」
「湊のことはお見通し!ダテに観察してなかったからな!」
…気持ち悪。
「ん?何か言ったか?」
「や、何も…」
危ない危ない。
声に出てたのか。