この男、偽装カレシにつき
って、おーいっ!
私でも、ってどういう意味よ!


毎度のことながら、言葉にトゲを感じるんですケドっっ!


どうせ、橘センパイが今まで手を出したタイプとは掛け離れてますよーだ。


だからすぐ振られましたよーだ。


なんていじけながら再び裏庭に目を向けると、視界の端に何かが飛び込んできた。


ん?


よく見ると、裏庭の隅の常緑樹の陰で、学ランを着た生徒が寝そべっている。


…ちょっと待て。


あの、高校生に似つかわしくない長めのウェイビーな黒髪。
しかも、あの持て余すくらいの足の長さ。


もしかしなくても、橘センパイじゃんっっ!!
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