この男、偽装カレシにつき
「「…?」」


中から出て来た男と目が合った瞬間、揃って言葉を失う。


だって。
一大決心して告白しに来たハズの私の前に立っていたのは、あの歩くエクスタシー野郎じゃなかったんだもん。


私を見て目を丸くしてるのは、すらっとした好青年。


黒髪でイケメンってとこは橘センパイと同じだけど、明らかに別人(しかもこっちの方が断然性格が良さそう)。


しまったーっ!
よりによって、こんな大事なときに、家を間違えてしまったーっ!!


まだ数える程しか来たことはないとは言え。
高級マンションの最上階なんて分かりやすい場所、間違えようがないのにっ!
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