ダブル☆ラブ☆ゲーム
「つか見過ぎだから!」



真哉が軽く私の頭をはたいた。



「イタッ!だってあんたには似合わない人種の友達だからつい・・・」



「あはは。人種って」



愛斗という男が大げさに笑った。



「まぁな、よく言われる。
けどなんか愛チャンとは気が合うんだよなぁ~?汚れた俺の心を洗ってくれる、My洗濯機って感じ♪」



「何それ!?」



思わず桜井愛斗と声がハモった。



その後目が合うと



また爽やかな笑顔でニコっと笑ってくれた。



ドキッ!



さすがに私でもやられるわこの笑顔。



絶対モテんだろーなー。



ガサツな見た目の真哉とは違って、爽やかでカッコイイもんなぁ。



ほほぉ~。



同じ学年にこんな王子様が隠れてたとわ。



「ま、とにかく俺のダチをゆづに見せたかったんだよな」



そう言って嬉しそうにポンっと桜井愛斗の背中を叩く真哉。



その心境は一体なんなのかよく分からないけど



自分の友達同士を仲良くさせたい気持ちは私でも分かるから



きっとそういう感じなんだろうな。



「じゃあ改めてヨロシク。
愛斗でいいから。柚月ちゃん」



「あ、ちゃん付けはやめて。柚月でいいよ」



「分かった。なるほど。真哉が気に入るハズだね。柚月ってサバサバしてて話しやすい」



え?気に入る?



ほんの少しだけ胸が鳴った。



「そうそう!なかなかいねーよな?女と言えば目の前でクネクネしながら話すような奴ばっかでさぁ!だからゆづみたいな少し冷めた感じが逆に新鮮っつーか」



うんうん、と愛斗が頷く。



そんな事男に言われた事ないからちょっとだけ嬉しいかも。



よく可愛げないとか言われてたから。



だから余計アオイみたいなタイプが少しだけ羨ましかったりしてた。



でもこう言ってくれる人もいるんだね。



よかった。
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