ダブル☆ラブ☆ゲーム
*梅雨明けと夕立*
「先ほど関東地方で梅雨明けを確認致しました。長かった梅雨もやっと終わりを迎えましたねー」



テレビでキャスターが朝からわざとらしいくらい嬉しそうに梅雨明けの情報を伝えている。



そんな画面を私は朝食の手を止め、ぼーっと見つめていた。



゛梅雨明け゛なんてキーワード



誰より待ってたじゃない。



普段の私だったら「よしっ!」と心から喜んでるハズ。



でも今の私の心は梅雨空よりも暗くよどんでいた。



頭の中でずっとぐるぐるとおとといの映像が流れている。



あの後真哉はキスをしてきたかと思うと、すぅっと眠りについてしまった。



一人取り残された私は一度ベッドから起き上がり、部屋の隅に座って状況を整理しようとしていた。



きっと真哉は酔った勢いでしてきたんだ。



明日になれば覚えてないだろう。



そんで私も普通にしてればいいんだ。



そう。



私達の間で今夜何も起きてない。



大丈夫。私も忘れよう。
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