ダブル☆ラブ☆ゲーム
「まぁいいじゃん。この話はもう終わりね?もう駅着くよ」



愛斗はこれ以上聞かれたくないみたいで話を強制的に終了させた。



「あ、うん。カフェはねー」



もっと聞きたかったけど諦めてカフェの道を辿る事にした。



少し歩いたら視界に見慣れたカフェの外観が入ってきた。


「ここだよ」



足を止めて愛斗に分かりやすく指をさして教えてあげる。



「可愛いお店だなぁ。柚月センスあるね」



自分の好きな店をそう言ってくれるとちょっと嬉しい。



「じゃあ入ろうか?」



私と愛斗はとりあえず店内に入ってみた。



店内はわりとお客がいたけれど、いつも通り穏やかな空気が流れていた。



席に案内されて二人でメニュー表を覗き込む。



今から何か食べちゃうと夕飯食べられなくなるから



二人で冷たい飲み物をオーダーしてみる。



愛斗がレモンスカッシュで私がアイスティー。



こんな時でさえ愛斗らしいチョイスだなって感じちゃった。



愛斗ってフレッシュで爽やかで本当レモンスカッシュみたいな人だからさ。



「雰囲気いいね。可愛いし静かだしなんか落ち着く」



店内を見渡しながら愛斗が褒める。



「でしょ?結構お気に入りなの」



「お待たせしました」



雑談をしていると飲み物が運ばれてきた。



「じゃ、カンパーイ」



私が飲み物を持ち上げてそう言うと



愛斗も微笑みながらグラスを上げてカチンと鳴らしてくれた。



さっそくストローで一口飲むとちょっと中身が少なくなったグラスからカランと氷がぶつかる音がした。



「・・・雨なんかヒドくなってきたね」



私は目線を窓の外に移し、ぼんやりと呟いた。



「帰りは送っていくよ」



「え?いいよ~方向違うし」



「でも柚月傘ないでしょ?」



「そうだけど・・・どっかで買えばいいし、平気」



「いいや、送るよ」



愛斗の目はまっすぐでこれ以上断る必要がなさそうに感じた



「じゃあ・・・お言葉に甘えて・・・・」



私の言葉にふっと優しく笑ってくれた。



愛斗といると落ち着くなぁ。



リュウキ先輩といると常にドキドキしちゃって落ち着かなかったな。



見つめられると息ができなくなりそうだし



触れられると心臓が壊れそうなくらいドキドキした。



あんな激しい感情を生み出してくれるのは



きっと後にも先にもリュウキ先輩しかいない気がする。



でもそう思い込んでたらいつまでたっても先輩の事忘れられないよね?



でも忘れるなんてできないよ・・・・・



だって



まだこんなにも思い出すだけで胸が締め付けられるんだもん・・・
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