My Little Baby【短編】
My Little Baby-幼なじみ-


雪の降り始めた冬の日の夜。


仕事から帰り、部屋で寛いでいるといつものように部屋を覗いてくるかわいい女の子。



「遼ちゃん遼ちゃんっ」



そう言って、無邪気に俺に近づいてくる君は、もう小さな幼なじみなんかじゃない。



「あのねっ今日初めて告白されちゃった」



たったの一言で俺を狂わせる、ただ一人の愛しい人。



「‥‥同じ学校のやつ?」



胸でくすぶり出す激しい炎を無視して、冷え切った頭が落ち着いた声を紡ぎだす。



「うん。おんなじクラスでね、仲良しの一人なの」



いつも雪のように真っ白い肌をほのかにピンクに染めて話すみちるに、自分の中の何かが壊れゆくのを感じた。




――――音も立てずに。





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