My Little Baby【短編】

「‥‥へぇ。みちるは、そいつのことが好きなの?」



冗談じゃない。



何年も何年も、秘めてきた想い。



八つも年下の幼なじみの女の子を、まだ高校生のみちるを、ずっとずっと、想ってきた。



"かわいい幼なじみの女の子"から、"愛しい女"になり始めたのはいつのことだったか。


「んー‥‥わかんない。でも、もうみんな友達には彼氏いるし、付き合っちゃおうかなぁ‥」



お前は知らないだろ?



俺がもう何年も、おまえが愛しくて狂いそうだったこと。



「そんなんでみちるは付き合っちゃったりするんだ?」



笑いながら言う俺の目が笑ってなんかいないのは自分でもわかった。



「だって、みんな子ども扱いするんだよ?経験してないのはみちるだけだって‥」



当たり前だろ?



みちるに近づこうとした奴は、俺が何度も追っ払ってきたんだから。






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