ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「今、大学生なのも兄貴の影響だし、ベースも兄貴がいたからやってただけたし。エルとリンナみたいに自分からやりたいこと持ってないなって」





「アタシもリンナも変わんないよ。アタシがギターやってんのはシュウジの影響だし、リンナが歌ってんのは少なくても母親の影響だろ?」





そう言って笑うエルは久しぶりに見た気がする。





「カエデにはDJがあるじゃん。そうだろ?」





「それは元カレの影響だし」





「カエデらしくないなァ。急にどうした?」





「ウチらしいって何だろね―――」





そう言って見上げた先の、ウチのマンションの植木の影で、白塗りのロリータがうずくまっていた。





「ミク!」





叫んで走り出すエルと、





「エルさん!」





涙でメイクがボロボロのミク。





何年も会っていなかった恋人のようにハグを交わす二人。





そこに入っていけない中途半端なウチ。





これは、疎外感ってヤツだろうか。





それとも、孤独感ってヤツだろうか。





どっちにしても、その理由がどこにあるのかわかっていないのは確かだった。







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