ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
月を探すように空を見ていたエルさんのつぶやきが私は嬉しいのに、少しさみしかった。





こんな高揚感をもう一度、あの時の四人で味わいたかった。





夏の終わりの合宿で見た月が、私達を同じように照らしているのに、私達は同じではいられなかった。





どうして同じではいられないんだろう。





どうして、私達は変わっていってしまうのだろう。





そんなことを考えても仕方がないのに、私は考えてしまう。





「あ………」





と声を出したエルさんの手には見慣れないスマートフォンが握られていた。





「エルさん、ケータイ変えたんですか?」





「………うん。ちょっと、電話してくるよ」





そう言ってエルさんはしばらく戻ってこなかった。





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