正面突破の君と僕(仮)
授業が終わって、教室に戻る。
いつも、体育だけは予定時間よりも早めに終わるから、着替えてすぐに自販機に向かう。


「ほんとに…憎いほど晴れてるな。」


廊下の窓から見える景色に呟く。
晴れは嫌いだ。
特に今日のような雲ひとつない晴天は。

自販機でコーヒーを買うと、非常用の階段に座る。
ここは不良と呼ばれる人種が喫煙場として使っているせいか、煙草の吸い殻と黒い跡が残っている。
今の時間帯はまだ登校していないようだ。
おかげで、静かに過ごすことができる。


「おーい!!どこ行った!!」


コーヒーの缶を開けて一口飲むと同時に僕を探す君の声が聞こえた。
僕は心底鬱陶しそうに溜め息を吐くと、その声には返事もせずにただまっすぐ前に見える街並みを見つめた。
君に見つかるのも時間の問題だろうしね。
< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

いつも、いつまでも、この桃色の空の下で。
蓮龍華/著

総文字数/2,429

恋愛(純愛)7ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
”この季節になると、君に会いにきたくなる。〝 ”忘れたいのに、忘れられないんだ。〝 ”それほどまでに、君を愛していたのに・・・・・。〝
愛してるのに愛せない。
蓮龍華/著

総文字数/24,867

恋愛(純愛)42ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
キミハイマドコニイルノ 大切なものほどなぜ儚いの アイタイ 手を繋ぎたい ダキシメテ 見つめあいたい でモ・・・ 届カなイ・・・・
短編集
蓮龍華/著

総文字数/1,245

恋愛(純愛)3ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
思いついたまま書いていくので、鈍亀更新になります。 あの日の君を想うと、いつも胸が苦しくなる。 あの日の君との思い出は、いつもどんなときも決して忘れはしないだろう。 たとえ、君とは違う人と結ばれたとしても・・・。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop