ずっとあなたのことが大好きです。
タイトル未編集
私には好きな人がいる。
その人は頭も良くてスポーツもできて、そこそこイケメンで。
最初は憧れ?っていう存在だったけどいつしか本気で想うようになった。

「おはよ、美月」
「あ、おはよ!!」
そう声をかけてくれた人が想いをよせている星月流聖。
私は佐藤美月。

キンコンカンコン―・・・
チャイムが鳴り席につこうとした瞬間の出来事だった。

バシャッ・・・
「うーわ、きったねー!」
「汚れる~」
近くの女子と男子達にクスクス笑われた。
すると近くにいた流聖が「てめえら何してんだよ」といつもと違う低めの声でそう言った。
「おい美月、大丈夫か?」
と優しい声で話かけてくれた。
「う、うん・・・大丈夫だよ。ありがとう」
「おう。ほら、手」
言われるがままに手を重ね、体を起こしてくれた。
「ありがとね」
「いえいえ」
流聖が制服のブレザーを私の肩にかけ
「それ着て着替えて来い」と言ってくれた。


私へのイジメが始まったのはつい2週間前だ。
理由はというと私が母なき子、つまり養子だからだ。

私にはずっと信じていた友達がいた。
その友達には私のことを知ってもらいたくてずっと隠していたこの事実を言ったことがあった。
しかし、その友達に裏切られてしまった。
私が養子ってことも全校に知れ渡ってしまい、信じていた友達も離れてしまった。

それから学校へ行くたびにクラスのみんなやすれ違う人達の視線が突き刺さる。
怖くて何度も逃げようとした。
けどその時に、流聖が言ってくれた。
「大丈夫だよ。俺が守ってやるから」
そう言われて私は頑張って学校に来れる。
流聖には本当に感謝しているんだ。

そうこう思ってるうちに昼休み・・・
ある子が私の席に近づいてきてこう言った。
「ねえちょっときてくんない?」
はあ・・・ 次何されるんだろう・・・


ドンッ・・・
「いったぁ・・」
「お前最近調子乗りすぎ。守ってくれる人がいるからって平気な顔してんじゃねえよ」
「・・・・」
何も言い返せなくてつい黙ってしまう。
「黙ってないで何とかいったらどうなの?」
「・・・」
すると―…
「お前ほんっとうざい!!死ねばいいんだよ!!」
一番先頭にたっていた女の子にカッターを突きつけられた。
「・・・!!」
声も出なくて抵抗もできなくただ目をつぶってうずくまってると・・・。
「美月!!」
・・・え?
「おめえら美月に手だすんじゃねえよ」
「流・・聖・・?」
「美月大丈夫か?よく頑張ったな」
そう言いながら私の頭をなでる。
すると先頭の女の子が口を開いた。
「こ、これは・・理由があるんです!」
「あ?」
流聖はキレぎみに返答する。
「私は美月ちゃんにノートを借りようと思って・・・」
「ノート借りるためにここまでつれてくるか?」
女の子達は無言でこの場を去っていった。


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