主婦だって恋をする
「……慶!起きてってば」
翌朝、成美の元気すぎる声に起こされた俺。眠い目を擦ってなんとか開けると、身支度をばっちり整えた成美が立っていた。
「…なに……?」
「面接、行ってくるね!」
「ん……行ってらっしゃい」
バタン、と玄関が閉まる音を聞き終わると、俺は二度寝を貪るために布団をかぶり直した。
ちょうど気持ちよく眠気がやって来た頃、それを邪魔するようにチャイムが鳴った。
成美……忘れ物?な、わけないか。チャイム鳴らさなくても鍵持ってるし……
無視しようとしたのに、チャイムは何度も押された。
くそ……しつこいな。
観念した俺は布団から出て、寝癖のついた頭をがしがしと掻きながら玄関の扉を開けた。