主婦だって恋をする

「酔ってるの…?待って、今お水持ってくる」



そう言って腕から抜け出そうとしたけれど……夫は離してくれなかった。



「ねえ……離して?」


「嫌だ……離したら逃げるだろう」



訳の解らないことを言われ、ますます強く抱きしめられる。



「ちょっと飲み過ぎよ……とりあえず、中に入………っ」



言いかけた瞬間、唇を塞がれた。

アルコール混じりの熱い舌が無理矢理口の中に侵入する。



「ん…ここ……玄関…っ」



そう言って抗ってみても全くの無駄だった。

段々と力の抜けていく私を、夫は廊下のフローリングに押し倒す。


まさか……ここで、するつもり……?


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