マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
眉間にシワを寄せて考えてると、千梨が目の前で手をブンブン振っていた。


意識を戻すと、心配そうな表情で見つめられていた。


「どうした?観覧車に酔ったか?」


あっ……いけないいけない!!


「ううん、平気。ごめんね千梨」


慌てて答えると、右ホッペに何かの感触が………


「具合悪いなら言えよ?まっ、ジェットコースター乗る前から気分悪くなったオレが言っても信頼感無いけど」


感触の正体は――――…千梨の暖かい手。


温もりが伝わって来て、上がってた肩の力が抜ける。


「うん…分かった」


優しいなぁ………
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