お嬢と使用人




話を整理すると、



お母さんの実家はかなりの金持ちで、跡取りが欲しいものの生まれてくるのは女の子ばかり。



長女も次女もさっさと結婚して家を出ていき、望みは私のお母さんだけとなった。



けど、結局お母さんもお嫁にいき、

私たちは比較的近くで、おじいちゃんちにいつでも遊びにいける距離のところに住んでいた。



私のお父さんとおじいちゃんは仲がよく、よくお酒を一緒に飲んでいたのを覚えている。





強く言えない優しいおじいちゃんは、お母さんにもお父さんにも跡取りのことは言うに言えなくて、


遺言にのこしたそうだ。




その内容が、


私が16歳になったらおばあちゃんの養子になり、高校を卒業するまでの間に花嫁修行をし、おじいちゃんが決めた相手をお婿さんにして家を継ぐ。

………ということだった。




つまり、私には許嫁がいるってこと?
















< 3 / 13 >

この作品をシェア

pagetop