桜☆武勇伝






「“喧嘩には理由がないといけない”」

「…!」

振り返るとすぐ後ろに禅がいた。

「……アイツが言ってたこと、覚えてるだろ?」

覚えてるもなにも……忘れたくても忘れられないんじゃん……。

「仲間を傷つけられた。これは…理由にならねぇのか!?」

「……っ」

「アイツ…ならきっと黙ってなかったはずだ…!」

お願いだから…さ、もうやめてよ……。

「その子の話しないで」

もう、思い出したくないんだよ…。

「その子って……お前の1番のダチだろ!?」

「……ダチだった、だよ」






< 36 / 37 >

この作品をシェア

pagetop