僕等の恋に愛はない

 「ツバキの花言葉は完璧な魅力、誇り。その花は椿そのものだろ?」


 「…結局最後は急性妹症候群(シスコン)を引き起こすんだね」


 運転席の静は、まぁでも。と隣で眠る椿を見つめた。


 式が終わった直後、祝詞と椿が入れ替わり、麗と砂音はツバキの花を結姫と椿に渡した。

 その後車に乗り込み、意識が飛んだように眠り続ける椿を見つめ、静は微笑んだ。


 「これで晴れて、俺等は家族だよ。椿ちゃん」

 心底嬉しそうな静の笑みは、狼狽の心を心底不安にした。

 
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