ランデヴー II
でも……確かにきっかけを作ったのは倉橋君かもしれないが、全てが倉橋君の責任ではないと思う。
もしも私だったら、好きな人に言われたからと紗英ちゃんのような行動は取らないだろうし、今までの自分を捨て去るようなこともしない。
「とにかく……坂下さんが嫌な思いをしているんじゃないかと思って、きちんと謝っておきたかったんです。今村さんには俺からちゃんと伝えますから」
「え……ちょっと待って」
倉橋君が突然そんなことを言い出したので、私は思わず声を上げた。
それって倉橋君の口から紗英ちゃんに、「坂下さんの真似をするな」って言うということだろうか。
それはちょっと……やめた方がいい気がした。
紗英ちゃんは今自分に自信を持ち始めた所だし、それが倉橋君の言葉によるものなのだったら尚更本人に否定されるのは辛いはずだ。
そんなことをしたら、また元の内気な彼女に戻ってしまうのではないか。
私は倉橋君に思い留まってもらおうと、慌てて反論した。
「今彼女、仕事頑張ってるの。新しい仕事にもチャレンジしようって意欲があるし……。倉橋君のお陰で変わることができたんだったら、それでいいじゃない。彼女のことはこのままそっとしておいて。お願い」
「え……」
「それに私、何とも思ってないから。本当に嫌だったら自分で言うし……倉橋君が彼女に何かを言う必要は、ないと思うの」
もしも私だったら、好きな人に言われたからと紗英ちゃんのような行動は取らないだろうし、今までの自分を捨て去るようなこともしない。
「とにかく……坂下さんが嫌な思いをしているんじゃないかと思って、きちんと謝っておきたかったんです。今村さんには俺からちゃんと伝えますから」
「え……ちょっと待って」
倉橋君が突然そんなことを言い出したので、私は思わず声を上げた。
それって倉橋君の口から紗英ちゃんに、「坂下さんの真似をするな」って言うということだろうか。
それはちょっと……やめた方がいい気がした。
紗英ちゃんは今自分に自信を持ち始めた所だし、それが倉橋君の言葉によるものなのだったら尚更本人に否定されるのは辛いはずだ。
そんなことをしたら、また元の内気な彼女に戻ってしまうのではないか。
私は倉橋君に思い留まってもらおうと、慌てて反論した。
「今彼女、仕事頑張ってるの。新しい仕事にもチャレンジしようって意欲があるし……。倉橋君のお陰で変わることができたんだったら、それでいいじゃない。彼女のことはこのままそっとしておいて。お願い」
「え……」
「それに私、何とも思ってないから。本当に嫌だったら自分で言うし……倉橋君が彼女に何かを言う必要は、ないと思うの」