ランデヴー II
私が本当に求めていたのはこの腕なんだ、と。


そう思うと、嬉しくて涙が溢れた。



「嬉しいです……夢みたいだ……」


そう呟く倉橋君が可愛くて、手を伸ばし髪の毛に指を絡める。



大好きなこのふわふわに、これからはいつも触れることができる。


この体に、いつも抱きつくことができる。


その喜びに、ぶるりと体が震えた。



でも私にはまだ一抹の不安があった。


それはどうしても私の心の一点をシミのように黒くし、今にも広がりそうに待機している。



「ねぇ、倉橋君……」


声のトーンが落ちた私に何かを感じたのか、倉橋君はふと抱き締める私から体を離した。


そして腰を抱き寄せて「何ですか?」と私の顔を覗き込む。



私はその視線に耐えきれず、ふっと目を逸らして俯いた。


嫉妬する醜い心……それを悟られたくなくて。
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