ランデヴー II





翌朝、彼は恥ずかしそうに言った。


「俺、ゆかりさんと一緒にいると、新しい自分でいっぱいなんだ……」


と。


照れたように顔を逸らしたままの倉橋君を、私はやっぱり愛おしいと思う。


大好きだと思う。



私はそんな彼の背中に、ギュッと抱きついた。


そうしてふと考える。


昨日出て行く時、賢治は何を言ったんだろう……と。


結局私はそれを聞けなかった。


いつの日か聞ける日が来るだろうか。



こっちを向いて私の腕にもぞもぞと潜り込んでくる倉橋君にくすぐったいよとじゃれつきながら、今日は2人でどこへ行こうかと。


のんびりとそんなことを思った。


外はきっと雨も上がり、キレイに晴れ上がった空が広がっていることだろう。



そう、私達の今の関係のように――。
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恋愛(オフィスラブ)447ページ

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「こうして会った時は、 俺だけを見てくれたら――」 優しい彼の残酷な言葉を 私は受け入れる 傷付きながら、悩みながら それでも彼の傍にいたいから 『彼こそが、最愛の人』 そう思っているのは 私だけではないのに…… ============== 春、新しい出会いは 私達の関係を 微妙に変えてゆく ==============

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