ランデヴー II
翌朝、彼は恥ずかしそうに言った。
「俺、ゆかりさんと一緒にいると、新しい自分でいっぱいなんだ……」
と。
照れたように顔を逸らしたままの倉橋君を、私はやっぱり愛おしいと思う。
大好きだと思う。
私はそんな彼の背中に、ギュッと抱きついた。
そうしてふと考える。
昨日出て行く時、賢治は何を言ったんだろう……と。
結局私はそれを聞けなかった。
いつの日か聞ける日が来るだろうか。
こっちを向いて私の腕にもぞもぞと潜り込んでくる倉橋君にくすぐったいよとじゃれつきながら、今日は2人でどこへ行こうかと。
のんびりとそんなことを思った。
外はきっと雨も上がり、キレイに晴れ上がった空が広がっていることだろう。
そう、私達の今の関係のように――。
