ハーレム ブラッド2
「それはどう答えりゃ良いんだ?」

幸大が華乃を見る。

「…。」

「お前が死んだら幸せになれないと言えば…何か変わるのか?


逆に、お前が死んでも俺は幸せになれる、そう言えばお前は今、笑えるのか?


ほらよ。」


幸大は華乃にイルカの浮き輪を投げる。

「む…。

ありがとう。」


「俺は今が幸せならそれで良い。

だから、今、笑ってろ。」

「ふっ…。

君はお気楽な生き方が実に似合っている。


では…君もどうだい?」

イルカの後ろを華乃がポンと叩く。


「じゃあ、遠慮なく。」

幸大はイルカに跨がると華乃に抱きついた。


「な!?

乗れとは行ったが抱きつけとは…」

「落ちたら困るからな。」


「えいっ!」

優衣が幸大の後ろに乗り抱きついた。


「うわっ!?

優衣…危ないって…うぉっ!?」


ザボン!

3人が海に落ちた。

「ぷはっ!」

華乃が顔を出す。

「ったく…優衣。」

幸大が優衣を見る。

「む〜。

だって、華乃ちゃんとばっかイチャイチャしてるんだもん…」


「はいはい…優衣にも構ってやるから。」


「待ちたまえ。

君は私を置いていくのか?」

華乃が幸大の手を掴んだ。


「いや…その…


はぁ…

頼むからもっと仲良くしろっての。」


こうして夏の日が過ぎていった。
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