ハーレム ブラッド2
親への反抗もまた親孝行なり
夏休み

某日

某所




「幸大!!

幸大!!

しっかりしなさい!!」

姫野が横たわる幸大の体を揺する。

「幸大君…ど、どうしちゃっの…」

クーニャも心配そうに幸大を揺する。


「幸大さん……今すぐ起きて…ください。」

咲子は幸大の手を優しく握る。

「幸大君…

どうしよう…私、どうしたら…」

優衣がその場に座り込み泣きじゃくる。


「先生…落ち着いてください!

幸大さんならきっと大丈夫ですから…」

沙羅が優衣を諭す。

「何がどうなってんだよ!!」

突然の自体に気が動転するマリア。



「私たちの…ために…

私たちのせいで…」

朱鳥は幸大を見ながら震えて怯える。

「一体…幸大様の身に何が?」

冷静さを失わないアゲハもその実は動揺している。


「ヴァン!

何が起きたんだ!!

答えてくれ!!」

華乃が人の形をしているヴァンに掴みかかる。



「…。

余にも解らぬ。


命に別状は無いようだが…

幸大の血に私の意識が入り込むことはできないようだ。


拒絶と言うよりも…余地がない。


こんなことは…こんな風になるという例は見たことも聞いたこともない。


一先ずは病院…いや、VAPの医療機関に運び込むべきだな。」

ヴァンが言う。





VAP

医療班



「皆…何があったか話してほしい。」


榊パパがベッドで横たわる幸大を見ながら言った。
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