ハーレム ブラッド2
倉庫



ゴォンッ!

幸大が重い扉を開く。



「来たか。」


倉庫にはかなりの人数が居た。



「吸血鬼…か?」

幸大が言う。


「おや…我々のことを忘れたか?

いや…お忘れですか?」


吸血鬼が2人、前に出た。


「な!?」

マリアが声を上げる。


「てめぇら…」

幸大が拳を握る。

「吸血鬼の王の継承…心からお喜び申し上げます。


そして、マリア。

王の寵愛を受けていること、心から誇らしく思う。」


ギンッ!

吸血鬼たちが一斉に蒼月の瞳を光らせる。


「話の腰を折るようで悪いが…あの者たちは知り合いか?」

華乃が言う。



「マリアちゃんの両親とか家族…それから青い目の吸血鬼たちが集まってるんです。」

沙羅が言う。


「自分達以外は人間も、蒼月以外の吸血鬼も見下す最低な奴らよ。」


姫野が言う。


「で…人の女を誘拐して、何の真似だ?」

ギンッ!


幸大が黄金の眼で睨む。


「幸大君…逃げて!」

優衣が叫ぶ。


「王よ。

嘆かわしいことに人間のごとき愚かな優しさが裏目に出ますね。


吸血鬼は前回の倍。

これだけの数を相手に…前回は気絶までしたあなたが勝てるとは思えませんが?」

吸血鬼が言う。


「あなたたちの要求は何なのかしら?」


アゲハが言う。
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