ハーレム ブラッド2
デパート前

「ここに大きな服飾のお店が入ってるんだって。」

クーニャが言う。

「このデパート…」

幸大が見上げる。

「どうかしたの?」


「昔…誰かと近くに通りかかった気がする。

それで、火事に出くわして中に取り残された人を助けた。


…誰とだったかな。

クーニャじゃないとは思うんだけど…」

幸大が言う。

「む〜!

そうだよ。

咲子ちゃんとだって幸大君に前に聞いたよーだ!!」

クーニャが幸大を思いきり引っ張りながら中に入る。

「クーニャ、痛いって…」


「ふーん!!」

「何なんだよ…」


幸大が言う。


5階

服飾の専門店


「ん〜、どれが良いかにゃ〜」

クーニャが言う。


「ぶっちゃけどっちも大して変わらない色だろ…」

幸大が似たような色を見比べるクーニャに言う。

「このわずかな違いが組み合わせとか、着る人によって大きく違ってくるんだよ?」

クーニャが言う。

「クーニャって裁縫とかってできるんだっけ?」


「あんまし得意じゃないにゃ〜

でもファッションのデザインとかは好きだよ?」

クーニャが言う。

「そういや…デザイン画もうまかったな…

ノートの落書きと違って。」

幸大が言う。
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