ハーレム ブラッド2
『では…幸大に1つアドバイスをくれてやろう。』

「どんだけ上からなんだよ…」

幸大が言う。


『定期的に彼女たちの血を吸え。』

「え?」

『そうすれば…彼女たちの寿命は永遠に近くなる。』

ヴァンが言う。

「どういうことだ?」

『吸血鬼の王も血を吸わなくとも生きていけるとは言え、人間から血を吸っている。


が…吸血鬼の王はそもそも人間はあまり好きではない。

そのため、吸血用の人間というものが数人居てな。


その者たちから血を吸うのだが、その者たちは入れ換えることは滅多にない。


人間嫌いの吸血鬼の王はできるだけ人間との接触は避けたいからな。


そのため吸血用の人間からしか血を吸わないのだが…その者たちは人間だから本来は死ぬ…が、

吸血鬼の王に血を吸われた者は寿命も伸び、歳もしばらくはとらない。


一時的な不老になるのだ。




余も生まれた頃から吸血用の人間から血をもらっていたが、私が長い眠りに就くまで一度も人間が入れ換わったことは無かった。


数百年も同じ人間から血を吸ったのだ。』


ヴァンが言う。


「つまり…幸大君が血を吸えば私たちも幸大君と同じだけの時を生きれるのだな?」

華乃が言う。


「じゃ…吸血鬼の私たちも幸大君に血を吸われたら寿命が伸びるのかにゃ?」

クーニャが言う。



『おそらくな。

吸血鬼の王の体細胞が吸血時に人間に入るからと言われている。


吸血鬼から王が血を吸っても同じく不老になるとは思うが…



くれぐれも定期的にだぞ?

まぁ…忘れても、年をとるだけだがな。』


ヴァンが言う。


「定期的にとは具体的にはどのくらいですか?」

咲子が言う。


『余はだいたい翡翠のではなく、その他の普通の吸血鬼と同じく週一で吸っていた。』

ヴァンが言う。


「と言うことは…私たちの体が全盛期の頃から幸大様が血を吸えば…永遠に全盛期のままですわね?」

アゲハが言う。


『うむ、そうだ。


元々、若くて血を量産できる年令で生かすための能力とも言われておるからな。』

ヴァンが言う。



「そっか…

少しだけ希望が見えたけど…それでも…」


『そんな簡単には直らぬか。


まぁ…ゆっくり直せば良い。』

ヴァンが言う。



こうして1日が過ぎていった。
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