ハーレム ブラッド2
バレンタインはビターチョコも甘くなる?
2月14日



「あのさ…」

幸大が言う


「何かにゃ?」

クーニャがこたつで板チョコを刻みながら言う


「こういうのは俺の見てない所でこっそりやるモンじゃないのか?」


幸大が言う


「いえ、幸大さんには私たちがどれだけ苦労してチョコを作っているか理解していただかないといけませんから。」


咲子が言う


「そうよ?

私たちの努力を踏まえた上でホワイトデーのお返しをしてくれないと。」

姫野が言う


「幸大、期待してるわよ?」

朱鳥が言う


「先生と沙羅と華乃が居ないのは残念だが…その分私が美味いのを作ってやる!!」


マリアが言う


「待ったぁ!!

マリア…それは何だ?」

幸大が言う


「キムチの素だ。

知らないのか?」

マリアが言う


「いや…おかしいじゃん。

チョコって甘い…もしくは苦い御菓子だろ?」


幸大が言う


「だから、常識の枠を飛び出したチョコを…」



「頼むから常識の中で作ってくれ!!」


幸大が言う



「ちぇっ…」

マリアが舌打ちする


「ところで…アゲハ。


その中身が見えないペットボトルと袋は何が入っているんだ?」


「乙女の秘密ですわ…」

今まさに外側を油性ペンで黒く塗られたペットボトルの中の液体を入れようとしていたアゲハが顔を赤らめる


「アゲハ…命令だ。

さっさと言え。」

幸大が呆れながら言う


「ああ…幸大様に命令されては逆らえないのが愛の奴隷の宿命。



こちらのペットボトルは詳しくは言えませんが、私の体液ですわ。」

アゲハが顔を赤らめる

「今すぐ捨てちまえ!!」

幸大が言う


「こちらの袋は…何処の部位とは言えませんが、私の体毛ですわ。」


アゲハが赤く染まった頬を両手で押さえながら言う


「何を食わせようとしてたんだよ!!」

幸大が言う


「幸大さんの前で作るのは正しかったのでは?」

咲子が言う



「ああ…

危うく、儀式的な食べ物を食すところだったよ…」

幸大が疲れたように言う
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