ハーレム ブラッド2
そのままトラックは走り抜けた。


「え…?

あ…。」

朱鳥は状況を理解した。


幸大に抱き締められて歩道に立つ朱鳥。


「ったく…赤信号は止まれって意味だって習ったろ?」

幸大が言う。

「う、うるさい…

わかってるわよ…」



「幸大、大丈夫!?」

青信号になり横断歩道を渡った姫野たちが駆けつける。


「しかし…君は今、どれだけの速度を?」

華乃が言う。

「まぁ…その…たまたま、だ。」

幸大が言う。

「幸大様、学ランに汚れが…」


アゲハが汚れをハンカチで払いながら言う。

「楠木さん…お怪我は?」

咲子が言う。

「な、無いわよ!

ふん!!」

朱鳥は早歩きで幸大たちから離れていった。

「助けてもらって御礼もないのかよ…」

マリアが言う。

「仕方ないだろ…

あいつは俺のことを嫌いなんだし。

それよりも行こうぜ?


遅刻したら優衣がめちゃめちゃ泣くし。」


幸大が言う。
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