キスの相手はあなただけっ!!

赤い糸 ~SEIYA~





「おつかれっしたー。」

野球の練習が終わった。
俺の入っている野球クラブは
県内でトップ3には入るぐらいの
けっこう強いクラブ。
俺も毎日練習、練習・・・・。
疲れる・・・。

最近、学校でも
野球でも
時澤のことばっかり考えている。

「なー。なー。小野ぉ~。」
「ん?何?三杉。」

こいつは同じ野球クラブに入っている
三杉。
こいつもけっこう強い。
俺たち二人は
中学校でも野球部に入ろうと
約束した。
とても仲が良い。

「一緒に帰ろうぜ!」
「あー、いいぜ。」

俺は三杉と帰ることにした。









「なー。小野?」
「ん?」

俺たちは自転車に乗って
ゆっくり、ゆっくりと帰っていた。
もう夕方。
空は赤色に染まっている。

「なんか小野、最近へんだぞ。」
「ん?そうか?」
「うん。
授業中も野球の練習中も
ボーッとしてて。」

確かに・・・。
最近なにもかもに
集中できていない。

「しかも、授業中なんて
外ながめてばっかだし。
しかも中学校の方をね。」

う・・・。
図星。
当たってる。

「もしかして好きな人できた?」

・・・・。
図星。
またかよ!
三杉おまえってやつは・・・、
カンがするどすぎなんだよ!!
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