キスの相手はあなただけっ!!



その日の部活帰り。
私は西田を待っていた。
いつも会う場所で。

「お?今日も会ったな。」

西田が笑顔でこっちに向かってくる。
私はその笑顔にキュンとした。

「ち・・・ちがうよ!」
「え?」
「偶然じゃない!
ま・・・待ってたの!」

はずかしいよ~///
なんか待ってたって
まるで西田のこと好きみたいじゃん!
ううん。
いまさらこんなこといってらんない!
私は世界中の誰よりも
聖夜が好きなんだから!

「もしかして・・・
昨日の・・・?」

西田もわかった様子。
そう。
昨日の返事をいうために
待ってたの!

「・・・・。
ごめんなさい!」
「・・・。」
「私その・・・
とっても大好きな人がいて・・・
その・・・
あきらめられないの。
だから西田には悪いけど
つきあえないの。
ほんとごめんね・・・。」

あ・・・。
私西田を傷つけちゃった。
フラれるほうもつらいけど
フルほうもつらいんだって。
優太の気持ちがすごくわかった。

「そっか・・・。
いいよ。別に。」
「でも!」
「ううん。ほんとに大丈夫。
フラれることを覚悟して
告白したから。」
「うん・・・。
ごめんね。」
「いいよ。」

西田って勇気あるなー。
フラれるってわかってて
告白するなんて
私には無理。

「これからも仲良くしてね。」

私は西田に言った。
笑顔で言うけど
心の中は
モヤモヤ。
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