キスの相手はあなただけっ!!

お願い ~MARIA~


「聖夜っ!」

私は大きな声で
世界一好きな人の名前を叫んだ。
聖夜は気付いてとまる。

「時澤・・・。」
「あの・・・その・・・
さっきのは・・・。」
「あー・・・。
付き合ってんの?」
「え?」

つきあってんの?って。
そんな・・・。

「いや。付き合ってなんか・・・。」
「別に言い訳しなくていいから。」

聖夜の言葉に私は頭が真っ白になった。
本当に付き合ってないのに。

「言い訳じゃないよ!
本当にちがうもん!」
「じゃあなんでそんなにおこってんだよ!」

初めて見た。
聖夜が怒った瞬間。
どうしよう。
私が彼を怒らせた・・・。
今すぐ仲直りしたいのに・・・
どうしよう。

「それは・・・

聖夜が好きだからっ!」
「え・・・?」

私は言ってからハッとした。
好きって言っちゃった?
どうしよう!
告白しちゃった!

「あ・・・・。
えと・・・。」
「それ本気?」

聖夜が聞いてきた。

「えっと・・・。
うん。」
「・・・・・。」

聖夜は無言。
そのまま帰ってしまった。
< 49 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop