キスの相手はあなただけっ!!




俺は三杉と別れて一人で帰っていた。
すると向こうの方に
人影が見えた。
抱き合っていた。
あの体操服は・・・・
中学生。
何年生かはわからない。
でも中学生というのは
確か。
だって
体操服も
カバンも。
しかしこんなところで
大胆に・・・。
はずかしくねーのか?
ていうか付き合ってんだろうな?
この隣を通って帰らなきゃならねーのか・・・。
いやだなぁ~。
どうしよう。
しょうがねえか・・・。

俺はその時ふと思った。
ん・・・?
抱き合ってる二人の
女子のほうは髪型が見覚えのある
ツインテール。
まさかな。
時澤なわけないじゃん!
そうおもって俺は普通に横を通る。
少し気になって見てみた。
するとそこには・・・。

時澤だった。
やっぱり女子は時澤だった。
うそだろ・・・?
付き合ってんのか?
また俺、失恋?

時澤は俺に気付いてパッと顔を隠した。
バレバレだけど。
俺は悲しかった。
やっぱり恋は最低だ。
そんな簡単にかなうわけない。

俺は全力で自転車をこいだ。







そして少しの間全力でこいでいた。
でも途中で疲れて
スピードを落とした。
俺の目には
今までに見たことない
水がついていた。
俺・・・泣いてんのか?
七海に失恋したときすら泣いたことなかったのに・・・。
俺はその時思った。


泣くほどに
時澤が好きだって。
世界中の誰よりも
好きだって。
愛してるって。
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