さくら色 〜好きです、先輩〜

私はそんな佐々木君の反応に目を見開いた。

この反応…


「佐々木君ってもしかして」


里美のこと好きなの?


「ゔ…」


佐々木君は私の言葉に、更に耳まで赤くした。

そして大きい身体は背中を丸くして小さくなり、大人びていると思っていたのに今は凄く可愛く見える。

佐々木君にこんな一面があったなんて知らなかった。

佐々木君の中身は、他の同級生と何ら変わらない普通の男の子なんだ。


「ふふふ」


私は思わず笑みを零した。


「大丈夫!里美なら彼氏いないよ」

「…そっか」

「協力しようか?」

「いや、いい。自分で頑張りたいから」

「わかった。応援してるね!何かあったら言ってね」


佐々木君は「サンキュ」と言って恥ずかしそうに頭を掻いた。




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