さくら色 〜好きです、先輩〜
「そういえば恭介いる?」
先輩は思い出したかのように教室内を見渡した。
「恭介なら多分外でサッカーしてると思いますけど」
「そっか、じゃあまた今度にするわ」
「…もしかして昨日言ってたことですか?」
「早い方がいいかと思って」
昨日の部活の帰り、先輩と今後のことについて話し合った。
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「俺達が付き合ってることはまだ秘密にしておきたいんだ」
先輩は眉を下げて申し訳なさそうな顔をして言った。
理由は若菜先輩達と同じ。
今月から全国インターハイが始まる。
うちの学校は見事予選を突破して出場出来ることになっている。
数週間後のインターハイに向けて気合が入ってる皆に気を遣わせたくなかった。