【短】セカンド・ラブ

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「綯捺さんご卒業おめでとうございますっ!」


あれから季節は過ぎて、もういつの間にか卒業式を終えてしまった。

あたしは進学の道と悩んだが結局、就職にすることに決めた。

お金は俺が出してやる、とか言ってたけどなんかそれは嫌だったから就職した。


「やっぱ卒業したら遊びまくるっしょ!」


琉奈は四月からショップ店員として働くらしい。

三年になってから同じクラスになって、他のギャル達と話さなくなった。


「良いじゃん!」


相変わらず、未夢は裏と表を上手に使い分けている。

その未夢は獣医になりたくて、専門学校に通うらしい。


「代表の文章、中々良かったわよ」

「録画してくれましたか!?」

「…まあ、一応」


最近知ったんだけど、村﨑先生には他校の高校生に彼氏がいるらしい。

あたし達の関係を知ってる村﨑先生は、ダブルデートがしたいと嘆いている。


「これで、家でゆっくり見れますよ!」


隣でにやついている亜梨沙は少し前から就職先を探しているみたいで、面接の練習を手伝わされた。


「じゃ、今から遊園地行くぞー」

「さすが先生!」

「あ、あそこがよくない?」

「綯捺さん、あたしと観覧車乗ってください!」


亜梨沙の言葉に頷こうとしたら、後ろから後ろから制服を引っ張られた。

それは多分、一人しかいなくて振り返って睨んだ。

睨むと案の定、可笑しそうに笑い出した。

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