お見合い恋愛
ポーンと音がして、俺の部屋がある21階に止まった。
俺はドアを押さえて唯香さんを促す。
この階の一番奥が俺の部屋だ。
「どうぞ」
鍵を開け、ドアを開き中へと案内すると、唯香さんはおずおずと玄関に入ってくる。
そのまま、空き部屋2つを通りすぎ、バス、トイレ、キッチンを通りすぎて
やっとリビングに到着すると、唯香さんが声をあげる。
「すごい・・・広いですね」
まだ広いだけで家具もあまりないリビングをぐるりと見渡しながら
唯香さんはゆっくりと窓のほうへと歩いていった。
「・・・結婚しようと思って買ったんです」
俺は彼女のその背中に向かって、はっきりとそう言った。
すると、夜景を眺めていた瞳がゆっくりとこちらに振り向く。
「・・・唯香さんがここにいてくれたらいいな、ってずっと、思ってました」
ゆっくりとリビングを横切り、彼女のもとへ歩みを進める。