誠の桜に止まる蝶~番外編~
私はゆっくりと総司の手を離して、総司を見つめる。

「ねえ総司?昔、総司と私出会っているんだよ?」

「え?」

「やっぱりわかんないよね。あの時は暗かったし。だけど、あの時は助けてくれてありがとう。」

そういうと総司は優しく私の髪をなでる。

「俺が蝶を助けるのは当たり前だよ。大切な子だからね。だから・・・」

そう言って総司は私を押し倒す。

「きゃっ!!ちょっ!そ、総司?」

「蝶が眠っている間、俺は寂しさと不安でおしつぶされそうだったんだよ?だから今度は蝶が俺をこの感情から助けて?」

そう言って少し意地悪く微笑む。

「もうっ!ま、待って?私、お風呂入ってないし・・・・って・・・ふあっ・・・」

総司にいきなり口づけられる。

その口づけはまるで私が本物かどうか確かめるような口づけ。

「ふふっ。本当に蝶はかわいいね。お風呂なんてどうでもいいよ。だから、ね?」

「ね、ねじゃないのっ!」

そう言って私は総司を押しのけようとする。

だけど総司の力は案外強く、簡単には押し退けられない。

そして総司は私をまた抱きしめる。

「本当、目を覚ましてくれてよかった・・・」

力なくつぶやく総司がたまらなくいとおしい。

「心配かけてごめんね?だけど、これからは総司を不安にさせないから。」

そう言うと総司はすこし嬉しそうにこちらを見る。

「本当に?」

「うん。本当だよ。」

「じゃあ、これは約束の口づけだよ。」

そう言ってまた私に口づける。

大丈夫。

もう、私は自分の時を超えた意味をみつけだせたから。

これからもあなたの傍にずっといます。

そう思いながら総司の口づけをうけた。
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