友誼ゆうぎ〜自分のために鏡みよう〜< 短編集 >

「 あー、どうしよう。
ムショウに浪沙に会いたくなったよ。
それが出来ないなら声だけでも聞きたい。 」



「 よしよし
椋人くん かわいいでちゅねぇ。
自分の女に会いたいのは
椋人くんだけじゃないんでちゅよぉ。
ホントかわいいでちゅねぇ。 」



「 「 キモっ!! 」 」



「 じゃぁ、今日は、
これくらいにして
それぞれ帰りますか? 」



「 そうだな、
貴由も彼女に会いたいだろ? 」



「 まあね。 」



店を出て
すぐに三人はメールをしていた。

誰に?
そんなこと聞かなくてもわかるじゃん。



オレのメールに
愛しい彼女からメールの返信はない。

たまらなく電話をした。


1、
2、
3、
4、
5、



「 … もしもし…
貴くん? 」



「 奏亜、
ごめん、寝てたのかな? 」



「 うん…
でも大丈夫だよ。
どうしたの? 」



「 今から会いに行ってもいいかな?
奏亜に会いたくて仕方ないんだ。 」



「 いいよ!
待ってるね。 」



オレは
奏亜が好きなドーナツを買って
コンビニよって飲み物買って
奏亜がいるマンションまでタクシーをとばした。


スマホにある
奏亜との2ショットをニヤケながら見ていた。

早く会いたい。

早く奏亜の香りに包まれたい。



あぁ、
男だってさぁ
こんな気持ちになるんだよね。


今夜は素直に思っていれこと伝えてみようかな?


こんな時間に
起こしてしまって
眠そうな顔をしている
奏亜を想像しながら
合鍵でドアをあける。



「 おかえりなさい、貴くん。 」



いっぺんに
奏亜の香りに包まれていた。





end


< 30 / 55 >

この作品をシェア

pagetop