友誼ゆうぎ〜自分のために鏡みよう〜< 短編集 >

「 うん、元気そうだったよ。
でね、
和玖がさメアドとケー番を聞いてたけど変えてなかったよ。
だから彼女いないのかもね。
メアドあのままなんだからさ…。 」



私もあの頃から変えてない。

あー、
色々思い出してきた!

忘れたくない、
いや、
忘れられない男No.1だもん。


そっかぁ
メアド変えてないんだぁ。
なんか嬉しいや。

あのメアドは
二人の気持ちを10年後も一緒にいたいね!って
数字だけお揃いにしたんだよね。


201407


7月に付き合いだしたことも覚えておきたくって…
あの数字にしたんだよね。



「 佳葉は忘れやすいからね。
でも何日までは入れとくのやめとこ。
今日を忘れてなかったら10年後の今日もここで会おうね。 」



そんなこと言ってたなぁ…
幼すぎる約束だったなぁ…
って、もしかして…



「 あっ!今日って!
はぐみん今日は何日? 」



「 20日だよ。 」



「 はぐみん、ごめんね。
今日は帰るわ。
オムライス美味しかったよ、ありがと。
また作ってね。 」



「 はぁ?どうした急に! 」



「 ごめん
約束あるの忘れてたから…。 」



はぐみんが何かを言ってたけど
まったく耳に入って来なかった。


今日…
今日なんだよ!


あの日は
チャリで走ってたけど

10年後の今日は
車になっていて成長を感じたけど

きっといるであろう
あの笑顔が見たくて…


忘れかけていた思い出に



「 才蔵くん…。 」



きっと…。
会える…。





end


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