キズナ~私たちを繋ぐもの~


「綾乃だって不安みたいだ。
結婚ってのは一大事だろ。
俺じゃあ分からない女心を分かってやれるのは母さんだけじゃないか。

頼むから、ちゃんと綾乃の事支えてやってくれよ」

「そうだね。ありがとう達雄」


兄の落ち着きに引きずられたのか、母の表情も少ししまってきた。


それを見ながら、私は動くことも出来ない。

血がつながって無くたって、母と兄は立派な家族だ。

私と母の方が、他人みたい。
母を元気づけるようなことも言えなくて、かといって甘えるような事も出来ない。

私が甘えたり頼ったりできるのはたった一人。

ずっと傍にいてくれた大好きな……
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