紙のない手紙
忠時についていくと、ある部屋へと通された。







「ここは…?」







「ここは会議室っす!今はここぐらいしか空いてる部屋が無いんで、我慢してほしいっす。さ、座ってくれっす。」










まぁ…別にいいけど…いったい何を説明するんだろうか…






忠時に勧められて俺は椅子に腰かけた。

忠時は俺が座ったのを見届けた後に席に着いた。






「それじゃあ…色々と説明させてもらうっす。」









忠時はそう言うと、手を胸の前に出して、あの歪んだ空間から何冊かの薄っぺらい本を取り出した。









「…えーと、これを持っといてくれっす。」








忠時はそう言って、2、3冊を俺によこした。









「何だこれは…?」









渡された中には色々なものがあった。






免許証のようなカード、どこかの地図、それに何やら沢山書かれた書類などだ。









「…う~ん。多分全部あると思うっす。それじゃあ説明を始めさせてもらうっす。」
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