琥珀色の誘惑 ―王国編―
(17)仲直りを永遠に
キス一つでわだかまりは消え、二人は新婚モードに突入する。
後宮内で夜を共に過ごすのは初めてのこと。砂漠の一週間とは違い、どこか新鮮に感じる。
いよいよ即位したのだ、とミシュアル王子はあらためて思った。
舞は本当に突拍子もないことばかりをする。おとなしく控え目で従順な女が一番だと思っていたはずが、ふと気付けば自分を振り回す彼女から目が離せない。
ミシュアル王子はうっとりと彼を見上げる妻に口づけながら、その衣装を自身の手で脱がせた。
「ねぇアル。この指輪……」
「ああ、ピンクダイヤだ。私は国を離れられなかったので、ヤイーシュが受け取りに行った」
舞は「取りに? 持って来て貰ったんじゃなくて?」不思議そうな顔で訪ねる。
通常なら、業者を王宮まで呼びつけるだろう。
だが、今のクアルンは入国審査が非常に厳しい。とくにダリャ市内は厳戒態勢と言ってもよいくらいだ。一連の儀式が終わり、外国の要人が引き上げるまではこの状態が続く。
そのため、ヤイーシュをドバイまで行かせた。
「オアシスって……あのオアシスだよね? 至宝って、あの時言ってた……えっと」
言いながら、舞の頬は赤く染まり始める。
ミシュアル王子は熱を帯びた頬に唇を寄せ、耳朶までなぞり、軽く噛んだ。
後宮内で夜を共に過ごすのは初めてのこと。砂漠の一週間とは違い、どこか新鮮に感じる。
いよいよ即位したのだ、とミシュアル王子はあらためて思った。
舞は本当に突拍子もないことばかりをする。おとなしく控え目で従順な女が一番だと思っていたはずが、ふと気付けば自分を振り回す彼女から目が離せない。
ミシュアル王子はうっとりと彼を見上げる妻に口づけながら、その衣装を自身の手で脱がせた。
「ねぇアル。この指輪……」
「ああ、ピンクダイヤだ。私は国を離れられなかったので、ヤイーシュが受け取りに行った」
舞は「取りに? 持って来て貰ったんじゃなくて?」不思議そうな顔で訪ねる。
通常なら、業者を王宮まで呼びつけるだろう。
だが、今のクアルンは入国審査が非常に厳しい。とくにダリャ市内は厳戒態勢と言ってもよいくらいだ。一連の儀式が終わり、外国の要人が引き上げるまではこの状態が続く。
そのため、ヤイーシュをドバイまで行かせた。
「オアシスって……あのオアシスだよね? 至宝って、あの時言ってた……えっと」
言いながら、舞の頬は赤く染まり始める。
ミシュアル王子は熱を帯びた頬に唇を寄せ、耳朶までなぞり、軽く噛んだ。