そして彼女にキスをする
第十一章
ドアに鍵が掛かってる。
チャイムを鳴らす。
誰も出ない。
出かけたのか。
鍵を取りだし、ドアを開ける。
テーブルに紙が置いてある。
〝ちょっと出かけます〟
ご飯の支度がしてある。
味噌汁が、まだ暖かい。
出かけたばかりらしい。
すぐ帰ってくるだろう。


だが、“海”は帰って来なかった。
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