こちらミクモ探偵事務所4

「どんな感じなんだ?」

「秋元冬也――声を聞いたことある人物はたくさんいるんスけど、顔を見た人物は誰一人としていないんスよ」

「どういう事だ……」

「早い話、顔を見た人は仲間になるか、その場で殺されるかしか選択肢が無いってことッスよ」

「……」

思わず言葉を失う紘哉。

だったらなぜ自分は生きている?
六年前、しっかりと彼の顔を見たはずだ。

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