こちらミクモ探偵事務所4

すると、恵一が気まずそうに答えた。

「それが……連絡したのに留守電になってるんですよ」

「留守電!?」

「携帯電話にもかけたんですけど……出ませんでした」

「何でなんだろう……」

不安そうな顔になる羽兎。
そんな彼女に向かって、恵一はニカッと笑った。

「俺にも分かりません。そこは、羽兎さんが退院したら確かめてください」

「……うん!」

羽兎もそれに応えるように、ニカッと笑った。

白い清潔な病室の窓から朝日が差し込んでいた。

< 337 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop