こちらミクモ探偵事務所4

「……」

彼女は紘哉と対面する事ができたのだろうか?
ちゃんと想いを伝える事ができたのだろうか?

だとしたら――自分は何も言うまい。

もうしばらく、この気持ちは仕舞っておくべきだ。

冬也はポケットから夏紀の写真を取り出した。
楽しそうに笑っている夏紀が写っている。

「サヨナラ」

彼は写真をしまうと、街の方へ歩き出した。

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